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かつて通った門の向こうには
2025.09.18
「いつの間に もう秋! 昨日は夏だつた」
毎年この時期になると、頬をなでるやわらかな風に触れ、立原道造のこの句が脳裏に浮かんできます。
学生時代、毎日のように通った弥生門の前にあった立原道造記念館。この記念館は2011年に閉館してしまいました。
わずか24歳で世を去った天才詩人を知り、すぐに好きになったのを覚えています。
記念館で見た手書きの原稿の文字は丸みがあって可愛らしく、読むたびにほっとした気持ちに。堀辰雄との交流の話を知ると、ますます身近で親しみやすく感じられました。
昔よく通った門と立原道造の世界がふと重なる――そんな瞬間には、心がほんの少し温かくなります。