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【クロスボーダーをまたぐ日常】鉄道編第2話―座席の上にぶら下がっていたもの
2025.12.14
30年ほど前、アムトラックに乗ったときのことを、ふと思い出しました。
車内でチケットを確認されると、行き先が書かれた小さな紙のタグ(Seat Check)を渡され、それを座席の通路側上のホルダーに挟んで吊り下げる。そんな仕組みだった記憶があります。あちこちの座席の上には、行き先を書いた紙のタグがずらりと下がる。車内は、どこか七夕の短冊会場のようでもありました(笑)。今思えば、とてもアナログです。
けれど、その紙一枚で、誰がどこで降りるのかは一目瞭然。改札も出口での確認もなく、運賃管理は列車の中だけで完結していました。
最近のアムトラックでは、こうした光景はほとんど見かけません。
電子チケットが主流となり、車掌は端末で乗車区間や下車駅を管理しています。ただ、「降りるときはそのまま外へ」という運用自体は、今も変わっていないように思います。
入出場を改札で管理する日本と、車内で完結させるアメリカ。
座席の上から紙のタグは消えましたが、その発想は、今も静かに走り続けているのかもしれません。