久しぶりに伊勢丹新宿店のメンズ館をぶらりと訪れたら、なんとルイ・ヴィトンの店舗ができていてびっくり。

調べてみると、昨年、本館4階とメンズ館2階にオープンしていたとのこと。……今まで何階の何を見て歩いていたんだろう？

これまでは近くに路面店があることもあり、さらに「伊勢丹のプライド」として、ルイ・ヴィトンの常設出店は長らく“門前払い”状態。伊勢丹は昔から、複数ブランドを横断して見られる“編集型”の売り場づくりにこだわっていて、「うちの世界観は崩せません」というLVの流儀とは、まるで水と油……いや、エルメスとビニール袋くらい合わなかったはず。

それが今回ついに出店に至ったのは、顧客からの「伊勢丹でもLVが欲しい！」という熱望に加え、円安によるインバウンド需要の急増、富裕層・若年層のラグジュアリー消費拡大といった追い風のおかげなのでしょうか。双方が歩み寄り、「伊勢丹の空気感を壊さず、でもLVらしさも全開」という絶妙な落としどころを見つけた結果なのかと推察します。

買い物ついでにちょっと覗いてみたら、やっぱり存在感は別格。あの本館のフロアでLVのロゴが輝いているのは、まるで老舗料亭の暖簾の横にスターバックスができたような、不思議な新鮮さを感じました。