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星ひとつ ― 『冬の星座』と『星の界(ほしのよ)』🔭⭐♪
2025.12.18
冬の夜空を見上げると、どこか心が落ち着く瞬間があります。
そんなとき、ふと耳に残る歌があります ー『冬の星座』と『星の界(ほしのよ)』です。
どちらも星をテーマにした曲で、歌詞に描かれる “冬の夜空” のイメージがあまりにも似ているため、今でもついうっかり取り違えてしまうほどです。
『冬の星座』には、「木枯らしとだえて冴ゆる空より」「流るる銀河」「オリオン舞い立ち」といった言葉が並び、冴えわたる寒空に躍動する星々が浮かびます。
一方の『星の界』には、「月なきみ空にきらめく光」「無窮の遠に」「銀河の流れ」など、静寂の闇に瞬く光と、果てしない宇宙の広がりが歌われています。
どちらの歌も、凍てつく空気の中で星だけが強い存在感を放つ冬の夜空を描き、その響きまでよく似ているのが、なぜか惹かれるところです。✨
ただ背景はまったく違っていて、『冬の星座』は米国ポピュラーソング「モリー・ダーリン」の訳詞。一方、『星の界』はコンヴァース作曲の讃美歌に日本語詞をつけた曲。それでも、聴き終わったあとに残る星のイメージはどこか重なるのです。
私自身、仕事や執筆中に流すBGMとして、ジャズやクラシックに加えて童謡や唱歌もよく選びますが、この二曲は響きが似ているせいか、歌詞を取り違えそうになることがしばしば。久世光彦さんもコラム『マイ・ラスト・ソング』で同じ体験を書かれていて、「ああ、わかる」と深くうなずいてしまいました。
とりわけ『星の界』には、讃美歌らしい祈りの響きが息づいていて、静かな清澄さが印象的です。その源流は『讃美歌312番』。「いつくしみ深き友なるイエスは、罪、咎、憂いを取り去りたもう……♪」と続く、穏やかで慰めに満ちた旋律が、しみじみと曲の奥に流れています。
源流は違っても、『冬の星座』の「冴ゆる空」と、『星の界』の「きらめく光」は、冬空を見上げたときにふっと胸に宿る、あの静かな祈りに似た感情をそっと呼び起こしてくれます。
長く歌い継がれるうちに、二つの歌は人々の記憶の中でやわらかく重なり合い、冬の星の時間を今も照らし続けているのでしょう。きっと。。。。