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桃の節句🍑
2026.03.03
三月三日。
とはいえ、いまの暦ではまだ冷たい風が残る頃です。
もともとは旧暦三月三日――
いまの四月上旬、桃の花がやわらかくほころぶ季節に営まれていました。
だから「桃の節句」。
けれど、その名の由来は単に季節と重なったからだけではないようです。
古代中国では、桃は邪気を祓う霊木とされていました。
そして日本最古の歴史書である古事記にも、桃が象徴的に登場します。
黄泉の国から逃れる伊邪那岐命(イザナギ)が、追いすがる鬼たちに向けて投げたのが桃の実。
そのひと投げが、境界を閉じ、闇を退けました。
桃は、魔を祓う果実。
けれどそれは、恐ろしいものを遠ざける力というより、
目に見えないものに向けられた、静かな意志の象徴なのかもしれません。
三月三日、桃の花を飾るということ。
それは、春を迎えるしるしであり、
だれかの未来に、そっと願いを置くこと。
淡い薄紅の花は、
何も語らず、ただそこに在りながら――
守るという意味を、
今も静かに伝えているのかもしれません🙏