
米国知財便り
USPTO、多要素認証による庁システムへの安全なアクセスを強化
2025.08.10
2025年11月1日より、米国特許商標庁(USPTO)は、顧客情報およびITシステムの保護を目的とした取り組みの一環として、USPTO.govアカウントの認証方法として電子メールを使用することを終了するとのことです。
今後は、Okta Verify など、別の認証方法の利用が求められます。
その他の認証方法については、USPTOウェブサイトの「より安全な認証のための新しいオプション」ページ:New options for more secure authentication | USPTOで確認することができます。
サービスへの影響を避けるため、現在電子メールを第2の認証方法として使用している方は、2025年10月31日までに別の方法を設定する必要があります。なお、新しいUSPTO.govアカウントを作成する際には、引き続き電子メールアドレスの登録が必要です。
MFA(Okta Verify など)が必要になるのは、
(1)未公開出願や非公開情報(Private PAIR 相当)へのアクセス
(2)自分の提出書類や申請手続きを行う場合
(3)出願人や代理人として管理画面にログインする場合
です。
なお、公開されている特許や公開特許出願のファイル履歴(Public PAIR 相当)を閲覧するだけであれば、ログインや多要素認証(MFA)は不要です。Patent Center で、既に公開された出願、登録済み特許を閲覧するであれば、そのまま誰でも閲覧できます。
つまり、単に公開出願や特許の履歴を調べるだけなら、今回のUSPTOの新しい認証変更は影響しません。