“いざ”に備える企業のパートナー。

岸本外国法事務弁護士事務所

米国知財便り

USPTO、PPHパイロットプログラムを2029年まで延長

2026.01.22

米国特許商標庁(USPTO)は、IP5各庁(欧州特許庁、日本国特許庁、韓国特許庁、中国国家知識産権局)と共同で実施している特許審査ハイウェイ(PPH)パイロットプログラムを、2029年1月5日まで延長すると発表しました。

 

PPHは、参加特許庁の一つで特許可能との判断を得た出願について、他の参加特許庁において対応する請求項の審査迅速化を申請できる制度です。今回の延長により、対象となる出願人は引き続き迅速な審査のメリットを活用できることになります。

Patent Prosecution Highway (PPH) – Fast Track Examination of Applications | USPTO

 

【実務上のポイント(米国出願)】

・低コストな迅速化手段

外国庁で許可クレームがある場合、PPHは米国出願の審査を追加費用を抑えて迅速化できる有効な選択肢。

 

・クレーム対応が前提

米国請求項は先行庁の許可クレームと実質的に対応している必要があり、独自に広いクレームを主張するには制約がある。

 

・Track Oneとの使い分け

即時性や米国独自クレームを重視する場合はTrack One、外国庁結果を活用できる案件ではPPHが適する。

 

・Track OneとPPHの違い(実務的視点)

 

項目  Track One  PPH
迅速化の根拠  追加手数料  他庁の許可クレーム
対象出願  新規出願/RCE  対応外国出願あり
クレーム制限  厳格(数制限あり)  実質的対応が必要
コスト  高め  低コスト(原則無料)
自由度  比較的高い  クレーム設計に制約