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岸本外国法事務弁護士事務所

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バケットリスト

2026.07.23

アメリカに住んでいるとよく、「あなたのバケットリストは何?」と聞かれます。

 

「死ぬまでにやりたいことのリスト」のことで、終活の話ではありません。念のため。

もっとも、最近はその二つが同じ棚に並びつつある気もしますが、見なかったことにします。

 

リストを書き出してみるものの、なぜか年々増えていきます。

「何歳まで生きれば全部達成できるのだろう」と、健康寿命と医学の進歩を天秤にかける日々。やりたいことが多いのは結構ですが、“元気で長生き”が前提になるあたり、なかなか高難度の人生設計です。

 

それでも今年は順調です。1月に初春歌舞伎を観劇してリストを一つ減らし、9月にはマッターホルン行き、秋には軍艦島上陸も控えています。

 

そして、今年中に達成できそうなのが「全都道府県の旅」。

これまで全て「通過」はしていますが、私の中では交通機関での「移動」はノーカウント。足を地に付けていない限り、それは訪問ではなく「移動中に地名を確認しただけ」です。

 

このルールだと、福井と山形が未踏の地。ずいぶん歩き回ってきたつもりでしたが、意外と詰めが甘い。

人生も旅行も、「だいたいやった」は信用禁物のようです。

 

一方で、縁のなさそうな場所もあります。

オーロラ、映画の舞台となったサウスダコタ州のラシュモア山やアルカトラズ島。サンフランシスコには仕事や旅行で何度も訪れているのに、なぜか一度も辿り着けません。行けない場所ほど、人生はしつこく「次はどうですか?」と誘惑してきます。

 

バケットリストは、いつでも追加・削除していい自由なもの。

一つ達成して「よし」と思った瞬間、「あ、あれもまだだった」と帳尻を合わせるように増えていく。

 

どうやら私はリストを消化したいのではなく、「まだやることがある」と自分に言い聞かせ続けたいだけなのかもしれません。

 

一つ減って、また一つ増える。

そのくらいがちょうどいい。本当に減り始めたら、それはそれで少し寂しく、怖いですから。

 

当面は「次は何にしようか」と、気ままに悩む時間を楽しみたいと思います。